MLPA Multiplex Ligation-dependent Probe Amplification The Gold Standard for DNA Copy Number Determination

SALSA MLPA® kitのご案内

株式会社ファルコバイオシステムズは、MRC Holland製造のSALSA MLPA® kitの国内販売サービスを提供しております。MLPA(Multiplex Ligation-dependent Probe Amplification)法は、遺伝子の大規模欠失、重複の検出に優れた遺伝子解析法であり、ヒト遺伝子研究において大きく貢献しています。本手法は、CNVs(Copy Number Variations:コピー数多型)解析、メチル化解析 (MS-MLPA法)、既知SNP(Single Nucleotide Polymorphism:1塩基多型)解析の検出に有用なツールとして、ご利用いただけます。

試薬構成

キット内容 容量
共通試薬 EK1
(100反応分)
(1) SALSA MLPA buffer (黄 cap) 180 ul
(2) SALSA Ligase-65 (緑 cap) 115 ul
(3) Ligase Buffer A (半透明 cap) 360 ul
(4) Ligase Buffer B (○白 cap) 360 ul
(5) SALSA PCR Primer mix (茶 cap)
Mix of two PCR primers + dNTPs
240 ul
(6) SALSA Polymerase (オレンジ cap) 65 ul
プローブミックス
(100反応分)
(7) Probemix (●黒 cap) 160 ul

SALSA MLPA® kitは、1kitあたり100反応分の共通試薬 EK1(酵素、バッファー、PCRプライマーなど)とプローブミックス(疾患/用途別で異なります)を含みます。

注文例

SALSA MLPA® kitの注文は1kit(100反応)単位で受け付けております。プローブミックスを2~4種類(単位は25、50、100反応の3種類です)を組み合わせて合計100反応としてのご注文も可能です。

例1【プローブミックス1種類】
例2【プローブミックス合計2種類】
例3【プローブミックス合計3種類】
例4【プローブミックス合計4種類】

PCRプライマーの蛍光標識はFAMまたはCy5からお選びいただけます。お客様のお手元の環境に合わせた蛍光標識をご指定ください。
プローブミックスと共通試薬 EK1は別々にご注文いただくこともできます。プローブミックスは最小単位 25反応から、EK1は100反応から承ります。

注文方法

SALSA MLPA® kitの価格・納期等のご質問およびご注文に関しましては、お問い合わせフォームにて承ります。ご要望に応じ、当社契約済みの仲介代理店を紹介させていただきます。

株式会社ファルコバイオシステムズ
バイオメディカル事業部 営業グループ
Tel:06-6734-2923

特徴

SALSA MLPA® kitは、MRC Holland独自のMLPA法に使用するための、遺伝子解析用キットです。現在、世界1,000を超えるラボラトリーでの導入実績があり、数多くの研究成果を上げています。応用分野は遺伝性腫瘍、先天性/遺伝性疾患、腫瘍組織解析(体細胞系)、メチル化解析など多岐に渡ります。
SALSA MLPA® kitは、遺伝子のexon単位から染色体レベルまで、幅広い領域を効率良く解析できるなど、その対象領域幅において、高いパフォーマンスを発揮します。

遺伝子・染色体変異の大きさと検出方法

(参考文献:Diagn Mol Pathol. 2012
Dec;21(4):189-206.)

  • MLPA法は、遺伝子の大規模欠失、重複の検出に優れた遺伝子解析法です。また、原理の応用により1塩基の違いも検出可能です。

MLPA法の利点

多彩なアプリケーション
世界中の医師・研究者とのコラボレーションにより、エビデンスに基づいた数百種類を超えるキットラインナップを揃えています。疾患や目的別に、随時新しいキットがリリースされています。
MLPAプローブによる効率的なマルチプレックス性能
1チューブで約50種類の特異プローブ(遺伝子領域)を一度に反応させることができます。
シンプル操作(1チューブプロトコル)
プローブのハイブリダイゼーションとPCR法による増幅までのMLPAにおける全反応は、1チューブで完結します。
優れたコストパフォーマンス
マルチプレックスなCNVsの解析法として、特に優れたコストパフォーマンスを実現しています。
特殊な分析装置は不要
必要な機器は広く普及しているサーマルサイクラーとキャピラリーシーケンサのみ。
MLPAは多くの遺伝子検査室で導入しやすい方法です。
高い検体処理能力と迅速性
1回の実験でリファレンスも含め96サンプルを同時処理できます。
MLPA解析の結果は24時間以内に得られます。

原理

1. プローブの設計

MLPA法では、それぞれターゲットとする遺伝子(領域)に対して特異的に結合する隣接した2つのプローブを用います。また、各プローブにはユニバーサルプライマーによるPCR増幅を可能にする共通配列を結合させ、さらに、スタッファーシーケンス(サイズ調節塩基配列)を挿入させることで、それぞれ異なる増幅断片長になるように設計されています。

2. プローブのハイブリダイゼーションとライゲースによる一本化

標的遺伝子配列にハイブリダイズした隣接する2つのプローブは、ライゲースにより連結され一本化されます。プローブは、遺伝子ごと、あるいはexonごとでターゲットが設定されています。

プローブのハイブリダイゼーションとライゲースによる一本化

3. PCRによる増幅

連結化プローブを標的遺伝子から遊離させ、さらに、ユニバーサル蛍光標識FwプライマーおよびRvプライマーを用いてPCR増幅を行います。このPCRによって、異なる連結化プローブの長さに応じた、さまざまな長さの増幅断片が得られます。

蛍光プライマーを用いたPCR増幅 PCRによって得られた増幅断片

4. フラグメント解析

PCRで得られたそれぞれの増幅断片は1領域ごとで長さが異なっているので、電気泳動解析によって検出されるシグナルは、各領域に対応しています。また、シグナルのピーク値は連結化プローブ(標的遺伝子領域)の存在量を反映しています。その結果、遺伝子(exon、染色体)の欠失・重複やメチル化、既知の変異を部位特異的にかつ半定量的に捉えることが可能です。

欠失例(1コピー):
変異パターンのターゲット領域Dについて、正常パターンと比較してフラグメントピーク値が約半分程度(65%以下)に減少しています。
重複例(3コピー):
変異パターンのターゲット領域Hについて、正常パターンと比較してフラグメントピーク値が約1.5倍程度(135%以上)に増加しています。

多彩なアプリケーション

解析対象とする疾患・遺伝子(染色体)の例

遺伝性腫瘍
リンチ症候群、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)、リ・フラウメニ症候群、家族性大腸腺腫症(FAP)、多発性内分泌腫瘍症(MEN1) など
先天性/遺伝性疾患
デュシェンヌ/ベッカー型筋ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症 など
数的/構造異常
Ch1-22・X・Y(各染色体の特定領域)、男性不妊(Y染色体 AZF領域内の微小欠失・重複)、ディジョージ症候群 など
腫瘍組織解析
神経膠腫(グリオーマ)、造血器腫瘍(ALL、CLL、MM、他)、乳がん、大腸がん など
メチル化解析
ベックウィズ・ウィーデマン症候群、ラッセルシルバー症候群、プラダーウィリ症候群、アンジェルマン症候群 など

腫瘍関連アプリケーション

MLPA法、MS-MLPA法は、腫瘍の診断やがん研究においても、広く利用されております。
関連アプリケーションには、癌の診断、予後予測、治療方針の決定をする上で重要なCNVs、点突然変異、メチル化を効率的、効果的に検出できる多彩なパネルを用意しております。

プロトコル・キット別資料・Q&A

プロトコル

MLPA法、MS-MLPA法のプロトコルは、下記MRC HollandのHPよりダウンロード可能です。

MRC Holland

キット別資料

アプリケーション別にキット資料を取り揃えております。ご希望のキットがございましたら、お問い合わせフォームからご用命ください。
また、最新アプリケーション情報を定期的に配信しておりますので、配信希望の場合は、お問い合わせフォームよりご連絡をお願いします。

SALSA MLPA® kitの詳細なラインナップについては 下記試薬リストをご覧ください。
※キットリストは随時更新しております。

Q&A

MLPA解析に関して、よくお問い合わせいただく技術的な内容をまとめております。下記をご参照ください。

Q&A

訪問サポート (Web対応も実施しております)

MLPA法のデータ解析の疑問点に対してのご説明、データ解析のトラブルシュートなどをサポートするサービスです。Web開催でもご利用いただけます。詳しくはお問い合わせください。

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ご希望のサポート内容を事前にお伺いし、お見積もりさせていただきます。

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